MIZOGUCHI Shuhei溝口 修平 教授

経歴:
 東京大学教養学部総合社会科学科国際関係論分科卒業、東京大学大学院総合文化研究科修士課程、博士課程修了。博士(学術)。キヤノングローバル戦略研究所研究員、東京大学大学院総合文化研究科助教、中京大学国際教養学部准教授を経て、2019年より法政大学法学部教授

溝口 修平 教授

担当科目

  ロシア政治外交研究1・2、国際地域研究(ロシア)(1)・(2)

専門分野

  比較政治学、旧ソ連諸国の政治外交

研究テーマ

  旧ソ連諸国の権威主義体制の比較研究、自由や民主主義をめぐるロシアと欧米諸国との対立に関する研究などを行っています。

研究者になろうと思ったきっかけは

  大学生時代、モスクワで飛行機の乗り継ぎに失敗して、次の日の便まで待たなければならないことがありました。ロシアにはビザがないと正式には「入国」できないため、ホテルの1室をあてがわれ、空港職員に部屋から1日出るなと言われました。もちろん食事は出ましたが、短時間であれ突然自由を奪われたことに、大きなショックを受けました。その日何もすることがない状況で、日本の隣国であるはずのロシアについて、自分は何も知らないなあと思ったことがきっかけです。

研究のやりがい、醍醐味を教えてください

  研究する時間の大半は、真っ暗闇を手探りで進むようなものですが、たまに「ひらめいた」と天から光が差し込んだように感じる瞬間があります。ただし、それは大抵は思い違いなので、また別のひらめきを求めてさまようことになります。以前はさまよっている時間はつらかったのですが、最近はさまようことも楽しいと思うようになってきました。

先生が考える大学院で学ぶことの意義は

  学部までの学びは「インプット」が中心だったかもしれませんが、大学院では「アウトプット」が重視されます。単に知識を吸収するだけでなく、常識を疑って、自分独自の考えを発信できるようになることが大学院で学ぶ最大の意義だと思います。それは、研究の世界に身を置かなくても、社会を生き抜くために必要な力になるはずです。

先生の担当される講義の特色を教えてください

  上で述べたことと反対のことを言うようですが、研究をする上で必要な文献をたくさん読む授業をします。たくさんインプットしてはじめて、アウトプットが可能になると考えているからです。既存研究をどう批判できるか、学生と議論しながら一緒に考えるような授業をしています。

先生の考える国際政治学とは

  考えの異なる人が価値観や利益を調整するのが「政治」だとすれば、その本質は、国際政治も国内政治も人間関係もあまり変わらないと思います。国際的な場面でのそのような利害の調整を分析するのが国際政治学でしょうか。

お仕事以外ではどんな週末を過ごしていますか

  子どもと遊んだり、子どもに遊ばれたりしています。

どんな学生に来てほしいですか

  失敗を恐れず、何事にも積極的な学生にぜひきてもらいたいです。