国際金融政策論

担当教員:玉置 知己

本講座では、アジア通貨危機時および危機以降のアジア新興諸国の国際金融政策面での対応を考察する。アジアの新興国は、1997−98年に深刻な通貨危機に見舞われた。まず、危機の原因と各国の対応を回顧する。危機後のアジア新興国は、短期対外借入依存の成長戦略に警戒的になる一方で危機の再来に備え外貨準備を積み上げ、金融・資本取引の自由化ではシークエンスに配慮するようになっている。通貨危機は域内金融協力進展のきっかけともなった。これらの動きを国際金融政策の観点から整理する。併せて最近の人民元国際化、アジアにおける国際金融機関の動向にも注目する。実務家を招いての議論の場も講座の中で提供する。