国際情報論1(開発とメディア)

担当教員:

途上国の持続的発展に欠かせない諸条件の一つとして、民主主義の定着が挙げられる。透明性が保たれた政策決定プロセスの存在、国民の声を反映した国家の運営が実現しない限り、国家は不安定なものとなり、着実な開発の遂行も困難なものとなる。国の民主化を推進するためには、政治、経済、社会体制の整備などが考えられるが、こうした課題を実現するためには、民主な話し合いができる環境づくり、つまり言論・表現の自由が保障された社会づくりだ。本講義では途上国の言論環境とメディアの実態を研究、そのうえで途上国メディアの問題点を摘出する。取り上げる途上国は担当教員が現地調査を行っているアジア、アフリカ諸国が主となるが、「アラブの春」が起きた国々のような時事的に話題になっている国々のメディアについても随時、取り上げて共同研究の対象とする。なお、前期の1において達成された成果は、後期2において具体的な途上国メディア育成政策模索の資料とされる。